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ボロネーゼの歴史 ~“ラグー”が育んだイタリア伝統の味~

イタリアンの定番パスタソースとして、日本でもおなじみの「ボロネーゼ」。
ミートソースと混同されがちですが、実はその背景には奥深い歴史と、土地の文化が息づいています。

「ボロネーゼ」という名前は、北イタリアの都市ボローニャ(Bologna)に由来します。
正式には「ラグー・アッラ・ボロニェーゼ(Ragù alla Bolognese)」と呼ばれ、牛ひき肉をベースに、玉ねぎ・セロリ・にんじんといった香味野菜をじっくり炒め、トマト、ワイン、ブロード(出汁)で煮込んで作られます。

このラグーの起源は中世にまで遡り、当時は肉と野菜を煮込んだ「ごちそう料理」として、貴族たちの宴で振る舞われていたと言われています。
現代のレシピの原型は18世紀以降に整い、19世紀には家庭料理としても広まりました。

そして1982年、ボローニャの料理人協会が本場の味を守るため、伝統的なボロネーゼのレシピをイタリア商工会議所に正式登録。
このレシピでは、スパゲッティではなくタリアテッレ(幅広の卵入りパスタ)との組み合わせが正統とされています。

日本ではトマト感が強い「ミートソース」として知られることも多いですが、ボロネーゼ本来の魅力は、肉の旨味と野菜の甘味、そして時間をかけて丁寧に煮込む深いコクにあります。

プラナバルカでも、伝統に敬意を払いながら、日本の四季や食材に合わせたアレンジでご提供しています。
お皿の中で、遠いイタリア・ボローニャの香りを感じていただければ幸いです。

次回は、イタリア発の人気ドルチェ「ティラミス」の誕生秘話をご紹介します。どうぞお楽しみに。

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